
今回紹介する1冊はこちら。
『営業の魔法』
【著 者】・・・中村 信仁
【発行日】・・・2007年10月2日
【頁 数】・・・199ページ
著者はどんな人?
- 1966(昭和41)年2月生れ。
- 高校卒業後、外資系出版会社ブリタニカ・ジャパン株式会社。19才で世界最年少マネジャーに昇進。4年間の在職中、すべてのコンテストに入賞。
- 一般社団法人永業塾 塾長
- 株式会社 アイスブレイク 代表取締役
- 有限会社エスエーシー 取締役社長
- 日本自分史作家育成協会 代表
本書の特徴

本書タイトルには「営業」という文字がありますが、モノやサービスを売る職業の方だけに向けた本ではありません。
「相手に納得してもらう」「相手に伝える」という、仕事をする上で欠かせないコミュニケーションスキルについて書かれています。
ストーリー仕立てで読みやすい構成
登場人物は「師匠の紙谷」と「弟子の小笠原」。
新入社員の小笠原が喫茶店でたまたま出会ったスーパー営業マン紙谷に営業についてのレクチャーを受け、トップ営業マンへと成長していくという物語形式の本書。
師匠である紙谷が、まるで魔法のような「営業としてのスキル」を小笠原に伝授していく内容となっております。
物語を読んでいるかのような構成なので理解・共感がしやすく、それでいてビジネス書としての体裁も守られています。
トークスキルなど技術的なことはもちろん営業としてのマインドにも言及しており、「人と関わる仕事」すべての人に役立つ本です。
読んで感じたこと

上司に薦められて読んだ本書。
いわゆる情報システム部に所属している私ですが、本書に書かれている『「ありがとう」という言葉が自分の報酬』、『相手の考えや意見を尊重した上で自分の考えを伝えること』など、営業職でなくても使える技術やマインドを学べる本でした。
例えば本書には以下の文章があります。
ノーが出た時こそ本音を聞くチャンス。お客様自身、意外と自分の本音には気付いていないケースが多い。
断られたから終了、ではなく「ぶっちゃけどう思われます?」などと雑談のように話を振ると「そういえばこの前こんなことがあって・・・」とそれまでの会話で出てこなかった困りごとを話してくれることもあります。
モノを売るためやイエスと言わせるといった内容ではなく、『顧客の問題解決のお手伝いをすることで結果として商品が売れる』という心構え・マインド的な内容も多く記載されています。
個人的に印象に残った文章は以下。
商品を売るのではなく、顧客の問題解決のお手伝いをする。
まずお客様の意見を肯定する。その意見に対して質問を繰り返す。すると、お客様自身が違う考えを自分自身で導き出す。
会話には『間』が必要。相手に考える時間を与えるのが『間』。
既成概念は弱気な心のアドバイザーだ。
本書のポイント
本書が伝えたいこと
- 営業は心で売る仕事
- 顧客の問題解決のお手伝いをすること
- 質問と傾聴で本音を引き出す
- 説得ではなく納得していただくための会話力
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