『調教師になったトップ・ジョッキー 2500勝騎手がたどりついた「競馬の真実」』【紹介41冊目】

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あまざけ
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今回紹介する1冊はこちら。


『ドイツはなぜ日本を抜き「世界3位」になれたのか』

【著 者】・・・蛯名 正義
【発行日】・・・2024年4月1日
【頁 数】・・・224ページ

著者はどんな人?

  • JRA所属の元騎手(1987年デビュー)で2022年からは調教師として厩舎を開業。
  • 2001年度の全国リーディングジョッキー
  • 2012年に史上7人目のJRA2000勝を達成
  • JRAのGI勝利は26勝
  • 仏G1凱旋門賞で2着2回(エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ)。

本書の特徴

Audibleで聞きました。

著者の蛯名氏はJRA(日本中央競馬会)のジョッキーとして長年活躍し、2022年から調教師として厩舎を開業。

本書は、元トップジョッキーという経験持っている著者が調教師となった目線で競馬についての持論が語られています。

騎手時代の苦労話や思い出、「馬」という生き物について、名馬に騎乗した際のエピソードなどもふんだんに書かれております。

厩舎を開業して間もない頃なので調教師としての話は薄めですが、元騎手だからこそ可能な現役騎手とのコミュニケーションなど読みごたえのある部分も多いです。

読んで感じたこと

筆者:あまざけ

新人時代のエピソードや自身が騎乗した名馬のエピソードや裏話など、さすがというべきか騎手としての話題はボリュームがあり面白いです。

同期であり人気者の「武豊」の存在は自身にとってどのようなものだったか、厩舎と力を合わせ馬を強くしていく仕事とはどのようなものかなど、競馬を好む人にとってはメディアからは知り得ない情報が多く読みごたえがあります。

本書のターゲットは競馬ファンであり馬券を買う人です。なので馬券に役立ちそうな内容も盛り込まれています。

たとえば「調教師がコメントを発信する際はこのようなことを考えている」など。

僕らは競馬記者が調教師や厩舎スタッフから聞き取り要約したコメントをネットや新聞で目にして馬券のヒントにしようとしていますが、競馬界に身を置く著者だからこそ分かる「コメントの真意」なども書かれていて新聞を見る目が変わりました。

歴が浅い分、調教師としての話題は少なめ。5年後、10年後に執筆してくれるとまた違った面白さを味わえるかもしれないので期待しておきます。

本書のポイント

本書が伝えたいこと

  1. 騎手としての経験談や教訓などがリアルに書かれている
  2. 調教師という、騎手とは違う立場の苦労
  3. 名馬のエピソード、裏話
  4. 自身が騎乗したG1レースごとの特筆するエピソード紹介

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あまざけ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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