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コースレイアウト
右回りでレースが行われる競馬場。
ゴール直前には高低差1.8mの急坂があり、それを100mほどの長さで一気に駆け上がるため、勾配もキツい。
求められる能力の傾向・コース高低断面図
競馬場全体の傾向をまとめました。
芝コース全体の特徴
秋の4回開催は「野芝」のみで施行され、他開催では野芝に洋芝をオーバーシードした状態で施行されます。
阪神は開催スケジュールの都合上、野芝の張替期間が約2ヶ月半(10週)しかとれず、中央4場の中で芝の養生期間が最も短い。
2019年を例にとると(2020年と2021年は京都競馬場改修とオリンピックにより変則スケジュールとなっているので)、6月23日(宝塚記念ウィーク)を最後に3回開催が終わり、9月7日に4回開催初日となっていました。
阪神は他場に比べて確保できる張替期間が短いので、張り替える箇所は芝に傷みがあるところのみとし、なるべく張替面積を少なめにして対応しているそう。
張り替えを行わない箇所についてはバーチドレン (芝を更新する作業機) やシャタリングマシン(馬場を柔らかくする作業機)を入れて芝を再生させています。
ちなみに、東京は約3ヶ月、中山は約4ヶ月、京都は約4ヶ月の休場期間がありますので芝の張替作業と養生期間をたっぷり取ることができます。
直線の長さやコーナーの角度など、内回りと外回りでは特徴が大きく異なるため、内と外はもはや別の競馬場と考えるべきです。
例えば芝1800mと芝2000mでは、1ハロンの距離差以上にそもそも求められる能力が異なります。
「阪神巧者」だからといって内回りで好走している馬が外回りでも好走するとは限りません。
芝コース(内回り)
コース | 一周距離 | 幅員 | 直線距離 | 高低差 |
A | 1689m | 24~28m | 356.5m | 1.9m |
B | 1713.2m | 20~25m | 359.1m |
小回り向きの先行力やスピードの持続力が求められ、末脚の瞬発力はそこまで重要ではありません。
「短い直線」・「急坂」と中山競馬場との共通点が多く、似たような適性が求められます。
芝コース(外回り)
コース | 一周距離 | 幅員 | 直線距離 | 高低差 |
A | 2089m | 24~29m | 473.6m | 2.4m |
B | 2113.2m | 20~25m | 476.3m |
スローの流れからの上がり33秒台や34秒台前半で走れる瞬発力や、良い脚を長く使える加速力が必要。
外回りコースはバックストレッチの直線も長いのでスローで流れやすいコース。
ダートコース
一周距離 | 幅員 | 直線距離 | 高低差 |
1517.6m | 22m~25m | 352.7m | 1.6m |
同じ関西圏で距離設定も似ている京都競馬場の成績を参考にすることがあるかもしれませんが、特徴が異なるのでこの比較はあまり意味がありません。
阪神競馬場の方がコーナーがキツく直線に坂もあるので京都よりもはるかにタフなコース。脚を溜めづらく簡単には差せません。
ダートの洗浄は1年に1度で、3回終了後に行われます。
開催スケジュール (2022年)
京都競馬場改修工事の為、スケジュールがかなり大幅に変更されています。
開催される重賞レース
【G1】
- 大阪杯
- 桜花賞
- 宝塚記念
- 阪神ジュベナイルフィリーズ
- 朝日杯フューチュリティステークス
【G2】
チューリップ賞、フィリーズレビュー、阪神大賞典、阪神牝馬ステークス、セントウルステークス、ローズステークス、神戸新聞杯、阪神カップ
【G3】
阪急杯、毎日杯、アーリントンカップ、アンタレスステークス、鳴尾記念、マーメイドステークス、シリウスステークス、チャレンジカップ
【障害】
阪神スプリングジャンプ(J-G2)、阪神ジャンプステークス(J-G3)
エトセトラ
- 所在地は兵庫県宝塚市駒の町。
- 1949年に第1回が開催。
- 2006年の改修により「外回りコース」が誕生し、一周距離は新潟競馬場に次ぐ全国二番目の長さとなりました。
- アメリカのアーリントンパーク競馬場と提携しており、阪神競馬場では「アーリントンカップ(G3)」が、 アーリントンパーク競馬場では「Hanshin Cup(G3)」というレースが開催されています。
- 最寄り駅が仁川(にがわ)駅なので、通称「仁川競馬場」。
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