コースレイアウト
左回りでレースが行われる競馬場。
芝の一周距離は2083.1m、直線は525.9m(一周・直線ともにAコース時)、幅員は最大41mと、とっても広い競馬場。
求められる能力の傾向・コース高低断面図
競馬場全体の傾向をまとめました。
芝コース
コース | 一周距離 | 幅員 | 直線距離 | 高低差 |
A | 2083.1m | 31~41m | 525.9m | 2.7m |
B | 2101.9m | 28~38m | ||
C | 2120.8m | 25~35m | ||
D | 2139.6m | 22~32m |
この広い幅員のおかげで、芝コースは4つのコースを使い分けることができます。
これによって芝の傷みが分散し馬場の悪化防止を図っています。
広大な競馬場なのでコーナーの半径が緩やか。
コーナーで馬群がゴチャつく可能性も低いので総じてフェアで、すべての馬が能力を発揮しやすい。
コーナーがキツい新潟競馬場や小回りのローカル競馬場では必須の「器用な脚」はそれほど必要とされず、純粋な瞬発力が求められるコースです。
直線に坂はありますが勾配はキツくなく、結果に与える影響は少ないと感じます。
軽い馬場になることも多く、坂を上り切ってから仕掛けても十分に間に合うので、どちらかというと「平坦」として捉えるべきではないでしょうか。
ダートコース
一周距離 | 幅員 | 直線距離 | 高低差 |
1899m | 25m | 501.6m | 2.5m |
日本一直線の長いコース。
そのためか坂を登り切ってからの残り250mでの追い比べになりやすく、しかも坂の後は平坦なので前が簡単に止まらない。
ちなみに、直線の上り坂の起伏は芝コースのそれを上回っています。
同じ関東圏の競馬場でも中山競馬場とでは求められる能力が異なるため、中山ダートで見せたパフォーマンスは参考にならないと考えていいでしょう。
ダート1600mのみが芝スタートだということは覚えておくべきポイント。
開催スケジュール (2022年)
開催される重賞レース
【G1】
- フェブラリーステークス
- NHKマイルカップ
- ヴィクトリアマイル
- 優駿牝馬(オークス)
- 東京優駿(日本ダービー)
- 安田記念
- 天皇賞(秋)
- ジャパンカップ
【G2】
フローラステークス、青葉賞、京王杯スプリングカップ、目黒記念、毎日王冠、府中牝馬ステークス、富士ステークス、京王杯2歳ステークス、アルゼンチン共和国杯、東京スポーツ杯2歳ステークス
【G3】
根岸ステークス、東京新聞杯、クイーンカップ、共同通信杯、ダイヤモンドステークス、エプソムカップ、ユニコーンステークス、サウジアラビアロイヤルカップ、アルテミスステークス、武蔵野ステークス
【障害】
東京ハイジャンプ(J-G2)、東京ジャンプステークス(J-G3)
エトセトラ
- 所在地は東京都府中市日吉町。
- 目黒競馬場が府中に移転し、1933年に「東京競馬場」として開場。
- 通称「府中競馬場」。単に「府中」とも呼ばれます。淀(京都)や仁川(阪神)などと同じで、通称を使うと香ばしさが増します。
府中の大欅(おおけやき)
3コーナーの内側に生えている大きな木、通称「府中の大欅」。
実はこの木はケヤキではなく榎(エノキ)らしいです。
昔は大欅が生えていたらしいですが落雷などで燃え尽きてしまい、現在では同じ落葉樹の榎などが群生しているようです。
ただ、府中市の木といえば「欅」の木なので誰かが勘違いしてそう呼んだら通称となってしまったという噂もあり、実際のところは僕では分かりません。
しかしなぜこんな不自然な場所に今もなお伐採されずに残っているのでしょうか?
レースを観戦するうえで、スタンド側からは馬群が見切れるし、テレビ中継では画面に木しか映らなくなるのに。
↓
↓
この木の根元には「井田摂津守是政」という、この土地の名家の方のお墓があります。
競馬場が目黒から府中に移転される際、東京競馬場開設予定地にあったこのお墓は移転される予定でしたが親族がこれを拒否(日本刀を振りかざして猛抗議したらしい)したため、お墓の周りの木とともにそのまま残されることになりました。
お墓は残されることになりました。が、この大きな木はやはりレース観戦には邪魔。
なので何度か切ろうとしたのですが、切ろうとする度に伐採担当者や作業員が事故や病気にかかり、ついには切るのを諦めそのまま残すことになったのだそう。あくまで噂ですが・・・。
そしてその噂が広がる中でサイレンススズカの骨折事故もあり、「魔の第3コーナー」として都市伝説になりましたとさ。
ちなみに、2回東京開催では「是政特別(2勝クラス)」と「欅ステークス(OP)」というレースがあります。