投資信託に掛かる手数料って?

- マネーリテラシー

手数料。

投資や保険などが紹介されている書籍や動画などで何かと「悪の権化」みたいに扱われることが多いこの費用。

「銀行の窓口で買うと手数料が高いし自分に合ってもいない商品を売り付けられるからそもそも窓口に行ってはいけない。自分で調べてネット証券で買うべき」とよく耳にします。

この手数料とやらは何者なんだ、と。
どれだけの影響があるのか、と。

あまざけ
ブログ「としけば!」にようこそ!

「投資信託の手数料」について計算をしてみました!

運用した場合の概算

まずは以下の表を見てください。

※1,000円以下は四捨五入しています。

この表は、
【年間利回り5%で、毎月1万円ずつ積み立てて20年間運用した場合の手数料別の概算】
です。

信託報酬が0.5%の場合と0.1%の場合でも、最終的に185,000円の差ができてしまいます。

「0.5%の手数料なんて微々たるものでしょ」とはなかなか言えないですよね。
うーん、やっぱり手数料は侮れないです。

ちなみにこの計算はこんな感じ↓でやってみました。

投資信託の運用シミュレーションをHPで出来る銀行や証券会社はたくさんありました。
自分で積立金額や目標金額などを入力して、最終的にこれだけの利益がでますよって計算してくれるやつ。

ちなみにこれ↓は、ネットで検索して一番上に出てきた某企業のシミュレーション画面です。

証券マン
自分の目標をシミュレーションできたやろか?
ウチやったらそのシミュレーションに近い良い商品がありまっせ!
あまざけ
240万円が411万円にッ!・・・ちなみに手数料を含めたらどうなるんですか?
証券マン
・・・・・・・・・・・・・・・。

こういったシミュレーションサイトはたくさんありましたが、どれも「手数料を含まないシミュレーション」しかできなかったんですよね。

やはり銀行や証券会社からしたら「自分の利益になる“手数料”はあまり知られたくないモノ」。自分たちにマイナスになることをわざわざ教えたりしません。

とはいえ金融商品を購入する以上、手数料は必ず支払わないといけないものです。

だから、どんな手数料があるのかを知り、いくらかかるのかを自分で計算しないと、「運用成績は良いのに手数料でガッツリ持っていかれてお金があまり増えなかった」ということになりかねません。

手数料の種類

投資信託における手数料は3種類あり、

  • 「買うとき」
  • 「持っているとき」
  • 「売るとき」

に、それぞれ支払います。

あまざけ
「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」という投資信託を例にとってみましょう!

「買うとき」にかかる手数料

これは「買付手数料」というものですな。

投資信託を買うときに”毎回”かかってくる費用です。「販売手数料」や「申込手数料」と表示されていることも。

購入金額に対して1~2%程度が一般的と言われますけど、「ノーロード・ファンド」という買付手数料が無料の投資信託もあります。

SBI証券より。ノーロードと記載されています。

ちなみに、同じ投資信託でも販売会社が違うと買付手数料も異なる場合がありますので注意です。

買う店によって価格が違うのは、投資信託に限らず世の中にあるどの商品もそうですしね。

「持っているとき」にかかる手数料

「信託報酬」と言って、これが避けては通れず、しかも影響が大きい手数料となります。

運用にはさまざまな会社が関っているので、そこに対して支払う費用。そりゃ運用や管理をお願いしているわけですから当然費用は発生しますよね。

この記事の始めのほうにある運用成績の概算では購入金額に信託報酬率を掛けて計算していますが、実際は信託財産(その投資信託が保有する財産全体のこと)から差し引かれています。

買付手数料のように投資家が直接支払うのではなく、全体の資産から信託報酬率を掛けた金額が差し引かれている間接的な費用なのです。

投資信託は基本的に長期保有するものなので信託報酬の割合はわずかでも結果的に大きな金額になります。この費用は必ずチェックしましょう。

「売るとき」にかかる手数料

「信託財産留保額」と言って、投資信託を解約するときにかかる費用。解約時の基準価額に対して決められた割合を掛けた金額が差し引かれます。

解約してその代金を投資家に支払うためには投資信託の中の資産を売却する必要があり、そこに手数料がかかります。解約することによって発生する手数料なので、解約する投資家に負担してもらうことになります。

「手数料が高い=ダメな投資信託」ではない

なるべく手数料が安い投資信託を探すのは当然としても、「手数料の安い・高い」だけで投資信託の良し悪しを判断しちゃだめです。

手数料は高いけど、運用成績が良くて大きなリターンが見込める投資信託も中にはあります。

目的は「お金を増やすこと」なので、手数料ばかりに気をとられて「何に投資している投資信託なのか」や運用成績のチェックが疎かになったら本末転倒です。

そもそも「アクティブファンド」に分類される投資信託は「インデックスファンド」に分類される投資信託に比べて手数料は高めですし、そういった投資信託の特徴を踏まえて選びましょう。

< Tips! >

「インデックスファンド」とは・・・
S&P500や日経平均株価などの指数に連動するよう機械的に運用する投資信託のこと。
いわば「平均点を取りに行く」投資信託。

 

「アクティブファンド」とは・・・
独自の運用方法や銘柄選択により、より高いリターンを目指した運用をする投資信託のこと。
いわば「高得点を目指す」投資信託。

なので、「手数料や運用成績、投資先などを調べ比較し、自分が目標にたどり着く可能性がいちばん高い投資信託」を選ぶべきじゃあないでしょうか。

投資信託の運用は人任せですが、選択まで人任せにしちゃいけません。

記事にまとめていますので、ぜひ『初めての「投資信託」の選び方』もご覧ください!

ちなみに僕あまざけは、例にも取った「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」を積立NISAで毎月定額購入しています。

あまざけ
今回の内容は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました!

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